配信技研NEWS:日本ライブ配信視聴ランキング (ゲーム) 2020年4月

日本のゲームカテゴリでのライブ配信から視聴時間順での一覧
[Minutes Watched: 視聴時間(分), Hours Broadcasted: 総配信時間, Average CCU: 平均同時接続数]

こちらは Giken Access から集計した、日本語で発信されているゲームカテゴリのライブ配信から、視聴時間順に上位20タイトルを抜粋したものです。期間は2020年4月1-30日となっています。

  1. あつまれ どうぶつの森

  2. ARK: Survival Evolved

  3. Apex Legends

  4. Minecraft

  5. フォートナイト

  6. バイオハザード RE:3

  7. FINAL FANTASY VII REMAKE

  8. リーグ・オブ・レジェンド

  9. Shadowverse

  10. 荒野行動

  11. Dead by Daylight

  12. 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL

  13. PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS

  14. IdentityV 第五人格

  15. スプラトゥーン2

  16. STREET FIGHTER V CHAMPION EDITION

  17. モンスターストライク

  18. ハースストーン

  19. Escape from Tarkov

  20. ダークソウルIII

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■「視聴時間」を用いて国内あらゆるライブ配信を評価しアーカイブした Giken Access をご提供出来ます。

Giken Access では、

・観測された複数プラットフォームでの75,000以上の日本語全チャンネル

・各チャンネルでプレイされたゲームタイトルの内訳

・ゲームタイトルランキング

・ゲームタイトル別配信チャンネル一覧

等、全ての情報をご覧になれます。

ご利用のお問い合わせは info@giken.tv までお願いいたします。

配信技研NEWS:日本ゲームカテゴリ ライブ配信視聴ランキング (チャンネル) 2020年4月

日本のゲームカテゴリでのライブ配信から視聴時間順での一覧

[Minutes Watched: 視聴時間(分), Hours Broadcasted: 総配信時間, Average CCU: 平均同時接続数]

こちらは Giken Access から集計した、日本語で発信されているゲームカテゴリのライブ配信から、視聴時間順に上位20チャンネルを抜粋したものです。期間は2020年4月1-30日となっています。

今回上位20チャンネルは YouTube, Twitch からの活躍が目立ちましたが、集計は他プラットフォームも観測しています。

  1. jun channel

  2. kuzuha channel

  3. stylishnoob4

  4. fps_shaka

  5. pekora ch. 兎田ぺこら

  6. 兄者弟者

  7. korone ch. 戌神ころね

  8. 鈴原るる【にじさんじ所属】

  9. 舞元啓介

  10. ももたろ

  11. フブキch。白上フブキ

  12. coco ch. 桐生ココ

  13. spygea

  14. miko ch. さくらみこ

  15. marine ch. 宝鐘マリン

  16. さとみ

  17. kanae channel

  18. 渋谷ハジメのはじめ支部

  19. ruytv

  20. 中川翔子の「ヲ」

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■「視聴時間」を用いて国内あらゆるライブ配信を評価しアーカイブした Giken Access をご提供出来ます。

Giken Access では、

・観測された複数プラットフォームでの75,000以上の日本語全チャンネル

・各チャンネルでプレイされたゲームタイトルの内訳

・ゲームタイトルランキング

・ゲームタイトル別配信チャンネル一覧

等、全ての情報をご覧になれます。

ご利用のお問い合わせは info@giken.tv までお願いいたします。

配信技研NEWS:「COVID-19 vs. ライブ配信」レポート

いま世界的にオンラインライブ配信の視聴時間が伸びている傾向が報告されています([1] [2] [3])。それでは日本市場はいかがでしょう。

[国内での総視聴時間の推移と、国内で発生したCOVID-19にまつわる出来事をまとめた。]

 このグラフは、日本で展開されている各種ライブ配信プラットフォームの統計を併せて一つにしたものです。日本から発信しているユーザーがどれだけ視聴されたか(視聴時間換算)を合計し、日毎にプロットしました。

ご覧の通り、視聴は順調な増加を見せています。数値的には、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)が 厚生省指定感染症と告知されてからから、2ヶ月ほどで視聴時間が44%上昇しています(具体的には約8000万分/日)。

本来は、日本の2月は例年視聴が落ちるものです。その原因は明確になっていませんが、正月休みが終わり年度末に向かう中、学生・社会人ともに自由な時間が減ることが推定されます。にも拘らず、今年は2月以降も水準を維持しています。

また、2/28 以降, 3/24 以降と2段階的に上昇していることが特徴です。これはグローバルの統計では出ていない上昇点で、日本独自のものとなります。2/28 は日本政府からの学校一斉休校要請が施行された日であり、3/24 はオリンピック中止が発表された日です。これによって在宅時間が増えたこと・通勤通学の時間が減ったことで、ライブ配信を視聴する人口・時間が増えた可能性があります。ただし、日本の社会人にとってテレワーク導入率は低い水準にあり(Engadget 日本版)、どれほどの人口に可処分時間が増えたかは不明です。そのため、COVID-19 と視聴増加には因果関係は証明できないものの、相関関係は見られるとここでは考えます。

ライブ配信は個々のストリーマーにとって、殊に ノウハウ・マインド 無しには実現できない総合芸術です。在宅文化が奨励されている現在、現役のストリーマーは 手法・経験 が蓄積されるのみならず、ファン数も伸ばしています。今後日本政府の緊急事態宣言が解除されて後もストリーマーは継続して活動する可能性が高く、現在の活動が今後のトレンドの布石となりそうです。


補足1. : 今回の成長について、なにかゲームタイトルが一つ爆発的に伸びた可能性はあるでしょうか?

トレンドを説明する時、なにか一つのゲームタイトルに理由を追求することはよくあります。ただ今回、全ての可能性を考慮に入れるというのは中々難しいですが、多分そうではなさそうです。この時期には新作タイトルで『あつまれ どうぶつ森』(任天堂)などが発売されましたが、新作タイトルたちの視聴時間を合計しても上記「国内44%成長」に足る視聴時間の増加には及ばないからです。むしろ、日本国内の視聴時間が全体的に伸びたと言って良いでしょう。

また、グローバルで人気を博している VALORANT(Game*Spark)は日本ではクローズドβテストに参加出来ないため、今回の集計にはほぼ反映されていないと言って良いです。

補足2.:「現在の活動が今後の布石になる」とは何でしょう?

例えば、個人ではないですが、2月8日 - 3月8日に開催されていた LJL(League of Legends 日本プロリーグ, 公式ツイッター)春シーズンの視聴時間は非常に大きくなっています。昨年弊社が集計した Esports Tiers in Japan でも LJL の大きさは群を抜いていましたが、LJL は昨年の同時期に比べて視聴時間が 40% 増加しています。単純比較が難しいですが、2019年と2020年では2月の視聴時間が32%増加しているため、市場全体の増加率よりも LJL の成長率は大きいと言えるでしょう。

元来 LJL は劇場で観客を動員しチケット販売やファンミーティングを行っていたため、今回の COVID-19 に伴う情勢により無観客試合の処置を取ったことはリーグにとって痛手のはずです。それでも在宅ファンを味方につけ、市場の波以上の視聴増加へ繋げたことは、今後のリーグ運営にも追い風になるでしょう。

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■「視聴時間」を用いて国内あらゆるライブ配信を評価しアーカイブした Giken Access をご提供出来ます。詳細につきましては、以下のボタンよりお問い合せください。

配信技研NEWS:“Ark:Survival Evolved” の視聴増加について

[“Ark:Survival Evolved” について主要ライブ配信プラットフォームでの国内合計視聴時間(日毎)の推移。]

“Ark:Survival Evolved” (以下 Ark)は2015年リリースのアクションサバイバルゲームです。名作のご多分に漏れず、発売当初は多くの人がプレイしていました。しかし発売から5年目に入った今年、日本で Ark をライブ配信しているストリーマーは1日平均:配信者数 3 [名], 合計配信時間 4 [時間], 合計視聴時間 5000-20,000 [分] ほどに留まっていました。

 しかし、2020年1月19日(日)、 VTuber(バーチャル YouTuber, バーチャルライバーとも, 以下 VTuber で統一)であり「ホロライブ」に所属する「coco ch. 桐生ココ」がそのライブ配信に Ark を選択し、事の発端となりました。

来る 1月26日(日)、同じく「ホロライブ」の一員である VTuber 「pekora ch. 兎田ぺこら」が上記「coco ch. 桐生ココ」と一緒に Ark をプレイしライブ配信。この日以降も両者 Ark をプレイし続けており、合計視聴時間が大きく成長しています。これより堰を切ったようにホロライブの VTuber たちがそのライブ配信に Ark を選択するようになりました。

この次の日である 1月27日(月)には、「にじさんじ」所属の VTuber 「ラトナ・プティ -ratna petit -」が Ark をプレイしてライブ配信し、同様にその後も Ark をライブ配信し続けています。

 2月22日(土)にはあらゆる VTuber が同時並行的に Ark ライブ配信を行い、たった一日の合計視聴時間で 41,782,960 [分] を生成しました。これは、国内の全映画館で人間が1日に滞在視聴している累計時間と同等の数値です。Ark の1タイトルのみでこのスケールを実現しています。

[同集計期間中の視聴時間内訳。チャンネル単位。]

 現状、例えば 3月2日(月)に Ark をライブ配信していたストリーマーは:配信者数 43 [名], 合計配信時間 100 [時間], 合計視聴時間 10,820,000 [分] ほどです。週末・平日に差はありますが、連日比較的高い数字で安定するようになりました。Ark はリリース後長い年月を経た後に VTuber の手によって映像コンテンツとして復活したゲームと言えるでしょう。これは珍しい現象です。


 Ark に関して国内直近の50日間合計では、ライブ配信視聴時間上位28チャンネルが全て上記「ホロライブ」「にじさんじ」のいずれかに所属する VTuber であり、国内の当ゲーム合計視聴時間のうち 96.5% が VTuber によって生成されていました。


 上記の現象から、VTuber の日本市場における強力さ、また「ゲームが流行る」ことに対するコミュニティの影響力の大きさを垣間見ることができます。そして「良いもの」に対する認知の広がりとして、広告やプレスリリースといった単方向メディアのみではなく、双方向メディアの重要性を感じられるでしょう。

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■「視聴時間」を用いて国内あらゆるライブ配信を評価しアーカイブした Giken Access をご提供出来ます。詳細につきましては、以下のボタンよりお問い合せください。

後日談: Esports Tiers in Japan 2019

後日談にあたり

まずは、弊社から公開した “Esports Tiers in Japan 2019” に興味を持って頂き、感謝申し上げます。広く、多くの方から反響がありました。驚くべきことに、数値や範囲に関する本質的なご意見・ご質問を日本の方から複数頂きました。そのため、必要と考えた補足をここにまとめて日本に向けて記します。

以下、このように定義します。

  • “Tier List” : “Esports Tiers in Japan 2019” のリストのこと

  • 「元記事」: Tier List を発表した記事のこと

総評

上記URLの本発表からの繰り返しになりますが、

  • 過去12ヶ月間

  • 日本国内で開催された大会

  • 視聴時間合計 [分]

この条件で集めたデータを基に作ったチャートとなっています。

 今回考慮したリストには国内で実態のある大会を開催していたゲームタイトル60以上が観測され、20タイトル未満に落ち着くように Tier List としてまとめました。そのため、Tier 3 に含めたタイトルは国内で視聴時間が大きく発生しているものであり、決して相対的に低いというイメージを持たれないでください。また、測定誤差が有り得ますが、各 Tier の gap を大きく設けましたため、Tier に影響するものは無いと考えています。

 こちらの総評で、配信技研としての感情的なメッセージを申し上げます。
 日本でゲームを用いた大会をより多く開いて欲しいです。もしくは、なるべく多くの方に大会を開かせて欲しいと考えています。
 そして Tier List をご覧になったことで、Tier を基に競技シーンの優劣を考えるのではなく、日本にこういうゲームタイトルがあるのかということを認知して欲しいです。更に、知ったことをきっかけに、スポンサーの方々には実際に大会会場へ赴き、競技の舞台をご自身の目でご覧になって、神経で感じたことを第一に判断をして欲しいと思っています。

 以下、個別での内容となります。

個別

■ 海外でのイベント関して

前提として、今回の Tier List は日本国内で開かれた大会を使用しています。ただ、多くのご指摘がありましたが、日本の方が視聴している海外の大会があることは事実です。仮定をすることは難しいですが、仮に Tier List の根本となる基準を変更して海外大会の数値を折り込んだ場合、中には Tier List が変動するに相応なコンテンツもございます。

 改めて我々が Tier List を作成するにあたり重要視した点についてご説明いたします。
 元記事で述べたように、「国内で開催された大会のグローバルからの視聴」は GDP になぞらえており、逆に「グローバルで開催された大会の日本からの視聴」は GNI に当てはまります。GDP と GNI の議論は、輸出と輸入のいずれを盛り上がりの指標として含有するべきかという議論に近いものです。現代ではGDP方式を選択する考え方は我々が国内大会を選んだ理由の一つとも合致しますが、それだけではございません。国内で開催された大会であるか否かは、日本の経済に貢献しているか、最上位プレイヤー以外のマクロ的なプレイヤーシーンに資するものがあるか、といった総合的な視点から真に重要な要素であると考えています。
 海外大会の数値を加算することは根本となる基準を揺るがすこととなるため、この基準を変えることはありません。

 その上で、日本からの視聴が大きかった海外コンテンツを具体的に列挙いたします。海外の大会に関しましては、元記事で公開予定がなかったため同等の精度で測定できていない可能性があります。今回はこちらが選択した10コンテンツを列挙します。(原則ゲームタイトルで列挙しますが、大会の性質上ジャンルでまとめたものもございます。)

  • League of Legends(Worlds, LCK, LCS など)

  • PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(PKL, NPL など)

  • Tom Clancy’s Rainbow Six Siege (Six Major)

  • クラッシュ・ロワイヤル(クラロワリーグ アジア)

  • 格闘ゲーム(Evolution, Capcom Pro Tour, Tekken World Tour など)

  • Fortnite(World Cup)

  • Call of Duty シリーズ(World League)

  • Counter-Strike: Global Offensive(ESL One など)

  • 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(Genesis, Frostbite など)

  • Hearthstone(マスターズツアー, グランドマスターズ など)

■ クラッシュ・ロワイヤル

発表前に内部で最も議論があったタイトルです。2019年に開催中の「クラロワリーグ アジア」は今回算入していません。地理的に韓国で開催されているためです。
 海外大会が、我々国内プレイヤーを楽しませていないという訳ではありません。しかし統計の調査方法に一貫性を維持するため断腸の思いで「クラロワリーグ アジア」を含めませんでした。今も国内でクオリティの高い大会が開かれていることをご覧頂ければと存じます。

■ バトルロワイヤル系タイトル

我々は観測者に過ぎないのですが、現在ゲームパブリッシャーから日本国内大会の方向性は示されていないものがございます。“Fortnite” や “Apex Legends” 等が当てはまります。
 元記事に「ゲーム自体の完成度やユーザー数の優劣を決めるものではありません。各ゲームタイトルの部分集合である『国内の競技シーン』の盛り上がりを見る一つの指標と考えて下さい。」と記しましたが、バトルロワイヤル系タイトルは特にこの視点を忘れてはいけないと考えています。勿論個人のストリーマーによる配信はかなり多く見られ、日本でもトップクラスの興隆タイトルの一つとして楽しまれています。

■ Call of Duty

Call of Duty シリーズは毎年新タイトルが現れます。今回の観測期間ですと “Call of Duty: WWII,” “Call of Duty: Black Ops IIII” がありましたが、競技シーンが同一であると考え、併せて Call of Duty として算出しました。
 昨年2018年は国内プロリーグが定常的に開かれていましたが、今年は同じものは開かれていません。

■ シーンを育てることについて

ゲームはリリース当初の勢いというものがどうしても存在し、初期ほどプレイヤー・視聴者も多い傾向があります。しかし、リリースしてから年月が経って一度トレンドに落ち着きを見せて後に視聴が増えて来たゲームタイトルがございます。こういったタイトルはパブリッシャーの力もある一方で、実際にプレイしているユーザーの取り組みが寄与した部分も多いです。そのため「シーンを育てたタイトル」と呼ぶ次第です。
 “Tom Clancy’s Rainbow Six Siege”, “Counter-Strike: Global Offensive”, 「大乱闘スマッシュブラザーズDX」 が当てはまります。
 Tier List には載っていないものの、同様に当てはまるタイトルがございまして、それについては次の段落で述べます。

■ Notable Mention

上で述べたように、Tier List に掲載されているタイトルは非常に視聴が多かったゲームタイトルの一部であり、それ以外のタイトルが日本にシーンが無いわけでは勿論ございません。
 寧ろ、定性的な指標ではありますが、Tier List に載っていないゲームタイトルの方がシーンを育てることに関して成功している、と言うことが可能なケースもございます。
 例えば、ゲームセンター/アーケードで常にコンテンツを発信しているタイトルや(「GUILTY GEAR」シリーズ, 「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス」シリーズ等)、毎週特定の会場で対戦会を開いているタイトル(「ソウルキャリバーⅥ」, 「Dragon Ball FighterZ」等)は非常に結びつきの強いコミュニティを持っています。
 2019年は「いきいき茨城ゆめ国体」にて開催された「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」に選抜されたタイトル(「ウィニングイレブン2020」「グランツーリスモスポーツ」「ぷよぷよeスポーツ」)も、全国津々浦々で予選会が開かれ、それを発端に各地で独自のイベントも開催されるようになりました。
 ゲームのシーン形成は最新作に限りません。「ストリートファイターⅢ 3rd STRIKE」は、このバージョンがアーケードで稼働開始から満20年が経っていますが、日本では定期的に開催される大会があり、海外からも高い注目度を得ています。

 これらを踏まえて、5 Million MW / 12 months(12ヶ月で視聴時間500万分)というボーダーを設けました。この数値は、大会の視聴という面では日本市場の関門でした。

 個人配信の面では事情が異なります。今回の Tier List は個人配信を含めていません。同じゲームタイトルの個人配信を含めますと 5 Million MW / 12 months というボーダーはより簡易なものとなります。しかしながら、個人配信と競技シーンは別であると考えて含めませんでした。具体的に数値で例示しますと、同時視聴者数 400 の大会を毎週4時間開催すれば、1年で Tier 3 の線を突破することが可能です。
 実際、Tier List の中では「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」「ストリートファイターV アーケードエディション」「鉄拳7」 “Counter-Strike: Global Offensive” 「大乱闘スマッシュブラザーズ DX」がこの “毎週” という継続力が大いに貢献していました。

■ 会場での観客について

今回の Tier List は、大会の視聴時間を基に作成しました。まさに後日談となりますが、はじめは大会の「会場への動員人数」(競技の参加人数や観客数を足したもの)を評価に算入しようと考えていました。ただ集計するにつれ、Tier を覆すほどの差がないことが分かりました。相関係数などは出しませんが、「大会の視聴時間が大きいゲームタイトルほど、その大会へ足を運ぶプレイヤー・ファンが多い」傾向があると言えました。

■ RTA について

RTA(speedrun)は esports に含まれるのかについては様々な議論があるところです。全ての議論は置いておき、RTA について今回の視聴時間を集計してみました。
 国内でのイベントのライブ配信を集計範囲とします。(個人でのタイムアタックは含めません。)日本でも代表的なものでは “RTAinJapan” という影響力の大きな恒例イベントがございます。
 RTA は性質上、一つのイベントで複数のゲームタイトルを扱います。この「イベントでは複数ゲームタイトルを扱う」点が、今回の Tier List と相性が悪かったところです。それではここで仮に、全てのゲームタイトルの RTA をまとめて一つのゲームタイトルと考えて集計しましょう。すると “RTA” は Tier 2 に入ります。その中でも上位と言って差し支えない視聴を生産していました。
 更に、上記「シーンを育てたタイトル」にも当てはまります。ちなみに上記「海外でのイベントに関して」に該当するイベントがございます。該当する主なものは年に複数開催される “Games Done Quick” シリーズです。